【BtoB企業向け】経営者はSNSをやらないとどうなる?やらないリスクと判断軸を解説 | PRESNS
コラム
COLUMNコラム

【BtoB企業向け】経営者はSNSをやらないとどうなる?やらないリスクと判断軸を解説

「経営者はSNSをやらないといけないのか」「忙しい本業の合間に、わざわざSNSをやる必要があるのか」——こうした疑問を抱く経営者は少なくありません。一方で、求職者や取引先が企業をSNSで調べる時代になり、「経営者がSNSをやらないこと自体がリスクだ」という声も強まっています。

実際のところ、経営者のSNSは「やらないと必ず失敗する」ものでも、「やれば必ず成果が出る」ものでもありません。大切なのは、SNSを目的ではなく手段として捉え、自社の状況に合った発信のあり方を判断することです。

本記事では、経営者がSNSをやらない場合に生じるリスクと、「やらなくてもよい」とされる主張の両方を整理したうえで、自社にとって最適な判断軸をBtoB企業の視点で解説します。

「経営者はSNSをやらない」という選択が議論される背景

近年、「経営者はSNSをやるべきか、やらないべきか」という議論が活発になっています。その背景には、SNSが単なる趣味のツールではなく、採用やブランディングに影響する経営課題になってきたという変化があります。

一方で、SNS運用には時間と労力がかかり、本業を圧迫しかねないという現実的な懸念もあります。経営者がSNSをやらないという選択が議論されるのは、こうしたメリットと負担の両面があるためです。

SNSをやらない経営者が抱く典型的な悩み

SNSをやらない、あるいは消極的な経営者には、いくつかの共通した悩みがあります。「本業が忙しく時間を割けない」「炎上が怖い」「発信が得意ではない」「SNSをやっても売上につながるイメージがわかない」といったものです。これらは決して的外れな懸念ではなく、SNSをやらないという判断にも一定の合理性があることを示しています。

関連記事:経営者プロフィールの重要性とは?作成のステップと注意点

経営者がSNSをやらないことで生じるリスク

まず、「経営者がSNSをやらない」ことのリスクを指摘する立場の主張を整理します。これは、近年の発信環境の変化を踏まえた見方です。

採用で他社に差をつけられる

求職者の多くは、応募前に企業のホームページとあわせてSNSも確認します。事業や価値観を発信している経営者と、発信が全くない経営者がいれば、求職者は前者の企業に魅力を感じやすくなります。経営者がSNSをやらないことで、採用の場面で他社に差をつけられるリスクがあるという指摘です。

「発信しない=存在しないのと同じ」になりやすい

コーポレートサイトは検索してもらわなければ見られない「受け身のメディア」です。一方、SNSはこちらから情報を届けられる「攻めのメディア」とされます。経営者がSNSをやらないと、こうした能動的な接点を持てず、潜在顧客や求職者に存在を知ってもらう機会を逃すという考え方があります。

経営者の価値観や信頼を伝えにくい

商品やサービスを選ぶ際、その企業や経営者の背景を気にする人は少なくありません。経営者がSNSで自らのビジョンや価値観を発信すれば、信頼感を少しずつ蓄積できます。経営者がSNSをやらないと、こうした「信頼の蓄積」の機会が乏しくなるという見方です。

関連記事:経営者ブランディングとは?メリットや成功のポイントを解説

「経営者はSNSをやらなくてもよい」という主張

一方で、「経営者はSNSをやらなくてもよい」とする立場の主張も存在します。こちらも傾聴に値する考え方です。

SNSはあくまで手段の一つにすぎない

経営者にとって本質的に重要なのは、伝えたい相手に想いを届けるコミュニケーションであり、SNSはその手段の一つにすぎません。SNSが自社の発信に合わないのであれば、別の方法で価値観を伝えればよく、無理に経営者がSNSをやる必要はない、という考え方です。

目的を見失った運用はかえって疲弊する

フォロワー数や再生回数ばかりを追ううちに、本来の目的である集客や採用を見失ってしまう失敗例は少なくありません。実際に、事業と関係のない発信を続けて運用が頓挫したり、フォロワーは増えても成果につながらなかったりするケースがあります。好きでもないSNSを義務感で続けても疲弊するだけ、という指摘には説得力があります。

自社に合う接点の持ち方は他にもある

とくにリソースの限られる中小企業では、SNSで不特定多数にリーチするより、見込み客のリスト作成やメルマガ、面談、ウェビナーといった手段で着実に接点を持つほうが、自社と相性のよいケースもあります。経営者がSNSをやらない代わりに、こうした方法で発信や関係構築を行うという選択も成り立ちます。

関連記事:経営者がTwitter(X)を運用するメリットとは?効率的な活用方法も解説

経営者がSNSをやる・やらないを判断する3つの軸

ここまで両論を見てきたとおり、経営者がSNSをやるかやらないかに、唯一の正解はありません。重要なのは、自社の状況に照らして判断することです。判断のための3つの軸を紹介します。

軸1:発信の目的が明確かどうか

最初の軸は、SNSで何を達成したいのかが明確かどうかです。採用強化、認知拡大、信頼構築など、目的がはっきりしているならSNSは有力な手段になります。逆に、目的が曖昧なまま「やらないと不安だから」という理由だけで始めると、運用が形骸化しやすくなります。

軸2:継続できる体制があるかどうか

2つ目の軸は、発信を継続できる体制があるかどうかです。経営者自身が発信を続けられるのか、難しい場合は社内に担当者を置くか、外部に運用を委託するという選択肢もあります。継続できる体制を確保できないなら、無理にSNSを始めないという判断も妥当です。

軸3:SNSが自社の発信スタイルに合うかどうか

3つ目の軸は、SNSという手段が自社や経営者の発信スタイルに合っているかです。テキストでの発信が得意な経営者もいれば、対面や文章での伝達が向いている経営者もいます。SNSが合わないなら、別の手段で価値観を伝えればよく、経営者がSNSをやらないことが直ちに問題になるわけではありません。

経営者がSNSをやる場合・やらない場合の進め方

最後に、判断の結果に応じた現実的な進め方を整理します。

SNSをやると判断した場合

経営者がSNSをやると決めた場合は、まず目的を明確にし、無理のない投稿頻度から始めることが大切です。フォロワー数ではなく、採用や問い合わせといった事業成果につながる指標を見ましょう。本業が忙しい場合は、社内に担当者を置く、あるいは運用代行や専門家のサポートを活用することで、経営者自身の負担を抑えながら発信を続けられます。

SNSをやらないと判断した場合

経営者がSNSをやらないと判断した場合でも、発信そのものを諦める必要はありません。社内向けのコミュニケーションを丁寧に行う、見込み客との接点をメルマガや面談で着実に持つ、必要なときに自社の言葉で誠実に発信するなど、SNS以外の方法で想いを伝えることはできます。重要なのは、「SNSをやらない」ことと「発信しない」ことを混同しないことです。

まとめ|「やらない」を選ぶなら、その理由を明確に

経営者がSNSをやらないという選択は、「採用や認知で差がつく」というリスクと、「手段にすぎず無理に行う必要はない」という主張の両方を踏まえて考えるべきものです。本質的に重要なのは、SNSをやるかやらないかという二択ではなく、伝えたい相手に自社の価値観や魅力をどう届けるかというコミュニケーションそのものです。

発信の目的、継続できる体制、自社に合うスタイルという3つの軸で判断し、SNSをやるならば目的を見据えて継続し、やらないならば別の手段で発信を補う——そうした主体的な判断こそが、経営者にとって最も重要だといえるでしょう。