SNS運用は外注と内製どちらが得か|人件費で比較する
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SNS運用は外注と内製どちらが得か|人件費で比較する

SNS運用は外注と内製どちらが得か|人件費で比較する

「SNS運用を社内でやるか外注するか、費用面でどちらが得か判断できない」「担当者を1人採用すれば外注費より安く済むのではと考えている」「内製に切り替えたいが、採用や教育にどれだけ手間がかかるか分からない」——SNS運用の外注と内製は、月額の比較だけでは本当の損得が見えません。

結論から言うと、SNS運用の外注と内製は、専任1名の人件費に採用・教育・離職のリスクを加えて比べると、立ち上げ期は外注、社内に知見がたまった後は内製比率を上げる形が得になりやすい選択です。内製は知見が社内に残る一方で、1人の担当者に企画から分析までを背負わせる体制になりがちです。外注は分業チームが動く一方で、社内に一次情報を集める役割が必要です。

本記事では、外注と内製の比較の前提、専任1名の人件費の試算、外注費の目安、年間コストの比較、採用・教育・離職のリスク、どちらが得かの判断基準、段階的な移行の進め方まで解説します。

SNS運用の外注と内製を比較する前提

SNS運用の外注と内製は、月額ではなく、業務の範囲をそろえたうえで年間のコストとリスクで比較します。

業務の範囲をそろえる

外注と内製を比べるときは、設計・企画・撮影・編集・投稿・分析のどこまでを比べるのか、範囲を最初にそろえます。

本庄は、SNS運用の仕事は撮影や投稿が全体の1〜2割で、残り8割は初期設計だと語っています。内製で「動画を作れる人」を1人置いても、設計と分析が抜けていれば、外注と同じ範囲を比べていることにはなりません。

範囲がずれたまま比べると、内製が安く見えてしまう誤りが起きやすくなります。

  • 設計:目的・ターゲット・媒体・受け皿の導線
  • 企画・台本:一次情報から企画と構成を作る
  • 撮影:まとめ撮りの段取りと収録
  • 編集・投稿:カット、テロップ、予約投稿
  • 分析・改善:3層KPIの振り返りと次の打ち手

年間で比べる理由

年間で比べる理由は、内製の人件費が投稿の有無にかかわらず毎月発生する固定費であり、採用や教育の期間も含まれるためです。

外注は契約したその月から専門チームが動きますが、内製は採用から立ち上がりまでの期間が必要です。12ヶ月の総額で並べると、立ち上がりまでの期間のコストも含めて比べられます。

また、内製の人件費は投稿が止まっている月にも発生します。担当者が休職したり、採用が長引いたりした場合のコストも、年間で並べると見落としにくくなります。

お金以外に比べるもの

お金以外に比べるべきものは、運用が止まるリスク、社内に残る知見、社長自身の時間の3つです。

本庄は、年商1億円の経営者の1日あたりの売上責任は約27万円だと語っています。社長が自分で企画や編集に時間を使うことは、目に見えない大きなコストです。

社内に知見が残ることは内製の大きな利点ですが、担当者が辞めれば知見も一緒に失われます。

3つの観点を比較表に加えると、月額の数字だけでは見えなかった損得が見えてきます。とくに運用が止まるリスクは、金額に換算しにくいぶん、見落とされがちです。

内製のコスト|専任1名の人件費の試算

内製のコストは、専任担当者1名の給与に法定福利費を加えた人件費に、採用・教育・機材の費用を足して考えます。

月給の仮定法定福利費(約15%)月あたり人件費年間人件費(12ヶ月)
25万円約3.75万円約28.75万円約345万円
30万円約4.5万円約34.5万円約414万円
35万円約5.25万円約40.25万円約483万円

人件費の試算の前提

人件費の試算は、月給を25万円・30万円・35万円と仮定し、会社負担の法定福利費を給与の約15%として計算します。

下の表は上記の仮定による試算・目安です。賞与、採用費、教育費、撮影機材や編集ソフトの費用は含めていません。実際の負担は、会社の給与水準や制度によって変わります。

月給30万円の担当者1名で、年間の人件費は約414万円になる計算です。

給与水準は地域や経験によって大きく変わるため、自社で想定する月給に置き換えて計算し直してください。計算式は「月給×(1+法定福利費率)×12ヶ月」で、賞与がある場合は別途加算します。

人件費以外にかかる費用

内製では、人件費以外に、採用活動の費用、教育の期間、撮影機材や編集ソフト、学習の費用がかかります。

撮影にはカメラやマイク、照明が必要になり、編集にはソフトの利用料がかかります。外注であれば、これらは料金に含まれていることが一般的です。

教育期間中は、担当者がいても成果につながる運用はまだできません。この期間の人件費も、立ち上げのコストとして計上しましょう。

人件費以外の費用は小さく見えても、積み上げると無視できない額になります。比較の際は、内製の総額を「人件費+その他」の2行に分けて書き出しておきましょう。

1人で全工程を担う難しさ

内製の専任1名に、設計・企画・撮影・編集・分析の全工程を求めると、質と本数の両方を保つのが難しくなります。

外注の場合は、企画、撮影、編集、分析を分業チームで担います。内製の1名に同じ範囲を求めると、どこかの工程が手薄になりがちです。

本庄は、ディレクター業務を1人に背負わせると属人化し、採用の難易度も上がると見ています。

内製で1名に任せる場合は、担当範囲を企画と社内調整に絞り、撮影や編集は外部やAIを組み合わせると、1人あたりの負担を現実的な水準に抑えられます。

SNS運用の外注と内製を判断する6ステップ

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外注のコスト|運用代行の費用の目安

外注のコストは、PRESNSの場合、ショート中心で月額10万〜20万円台、総合支援で30万〜50万円台が目安です。

価格帯ごとの業務範囲

ショート中心のプランは月5〜10本の投稿が中心で、総合支援は長尺YouTube、ショート展開、導線設計まで含みます。

PRESNSの経営者特化SNS運用支援は、社長の関与時間と媒体数に応じて設計しています。社長本人に必要な時間は月2〜4時間(週1回30分〜月1回のまとめ撮りと企画確認のみ)です。

外注費には、企画、撮影、編集、分析を担う分業チームの稼働が含まれます。

外注費は契約内容で増減を調整しやすく、繁忙期に本数を減らす、成果が出た企画に本数を寄せるといった柔軟な運用ができる点も、固定費である人件費との違いです。

外注でも社内に必要なこと

外注でも、社長の撮影出演と最終判断、社内の一次情報を集めて渡す窓口の役割は社内に残ります。

本庄は、SNS投稿をAIに丸投げしても第一次情報がなければ差別化にならないと語っています。外注先に任せきりにせず、社内の出来事や現場の声を共有する仕組みを持つことが、外注の成果を左右します。

社内の窓口担当は、SNSの専門家である必要はありません。社長と日常的に話せて、社内の情報が集まる立場の人が兼務すれば十分に回ります。

外注で失敗しないための条件

外注で失敗しないための条件は、納品だけでなく事業の成果まで追う体制が、外注先にあることを確認することです。

本庄は、外注のディレクターは納品物にお金が出るため、納品にしかコミットしにくいと指摘しています。成果まで追う人がいない外注は、費用が安くても損になります。

本庄は、運用代行はディレクターを間に挟むより、編集と運用を1人に任せ切ったほうが責任感が生まれ、結果も出る場合があると語っています。誰が責任者なのかが明確な体制かどうかを確認しましょう。

年間コストの比較|内製と外注を並べる

年間コストで並べると、内製の専任1名と外注の総合支援は近い水準になり、違いは担う人数と止まるリスクに出ます。

比較項目内製:専任1名(月給30万円仮定)外注:ショート中心外注:総合支援
年間コスト約414万円+採用・教育・機材約120万〜350万円台約360万〜710万円台
担う人数1名分業チーム分業チーム
立ち上がり採用+教育の期間が必要契約後すぐ契約後すぐ
退職・交代時運用が止まりやすいチーム内で引き継ぐチーム内で引き継ぐ
社内に残る知見多い(退職で失われる)少なめ(窓口次第)少なめ(窓口次第)

比較表の読み方

比較表は、内製の専任1名の人件費と外注の2つの価格帯を、12ヶ月の総額と担う人数、立ち上がりの速さで並べています。

内製は前章の月給30万円の試算、外注はPRESNSの価格帯を例にした試算・目安です。金額は条件によって変わりますが、比べる観点は多くの会社に共通します。

比較表の数字は、自社の条件に置き換えて使ってください。内製側には想定する月給と採用・教育・機材の費用を、外注側には実際に受け取った見積もりの金額を入れれば、自社専用の比較表になります。

金額が近いときの判断

年間の金額が近い場合は、担う人数、立ち上がりの速さ、退職時の影響の3点で、どちらが得かを判断します。

同じ金額でも、内製は1名、外注は分業チームです。立ち上がりの速さも、外注は契約後すぐ、内製は採用と教育の期間が必要です。

退職や交代の影響も大きく違います。内製の担当者が辞めると運用が止まりますが、外注はチームの中で引き継げます。

社長自身の時間も比較に加えましょう。内製の担当者が育つまでは、社長が企画や確認に多くの時間を割くことになりがちです。社長の関与を月2〜4時間に抑えられるかどうかも、損得を分ける要素です。

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内製に潜む3つのリスク|採用・教育・離職

内製に潜むリスクは、適任者が採用できない、教育に時間がかかる、離職で運用とノウハウが失われるの3つです。

採用のリスク

SNSの経験者は独立する人が多く、マーケまで分かる人材は少ないため、適任者の採用には時間がかかります。

本庄は、SNSの知見がある経験者の採用は非常に難しく、多くの経験者は独立してしまうと語っています。SNS業界は運用しているだけでマーケと名乗れるため、見極めも難しいのが実情です。

本庄は、投稿分析や企画制作はAIでほぼできるようになるため、採るべきは作業者ではなく、上流のPMと設計とマーケが分かる人だとも語っています。

採用が決まるまでの期間は運用が始まらず、その間も競合は発信を続けています。採用期間の機会損失も、内製のコストとして見積もっておきましょう。

教育のリスク

未経験者を採用して育てる場合、成果を出せる水準になるまでの教育期間と、教える人の時間が必要になります。

教える人が社内にいなければ、外部の研修や支援に頼ることになり、その費用も発生します。教育期間中も人件費は毎月かかります。

本庄は、業務説明の会議を録画してAIで文字起こしし、そのままマニュアルにする方法を取り入れています。教育の負担を減らす仕組みがあれば、内製のリスクを下げられます。

離職のリスク

担当者が離職すると、引き継ぎが終わるまで投稿が止まり、企画の型や数字の記録といったノウハウも失われます。

オーガニックのSNSは継続で積み上がるストック型の資産です。数ヶ月の空白は、伸び始めたアカウントの勢いを落とします。

内製を選ぶ場合も、マニュアルや数字の記録を共有の場所に残し、人ではなく仕組みで回る体制にしておくことが欠かせません。

外注と内製どちらが得かの判断基準

外注と内製のどちらが得かは、社内の人材、運用の期間、立ち上げの速さ、社長の時間の4つで判断できます。

工程内製が向く場合外注が向く場合
初期設計マーケが分かる人材が社内にいる設計の経験がない
企画・台本社内の一次情報を企画にできる人がいる伸びる型をまだ持っていない
撮影社内でスマホ撮影できる体制があるまとめ撮りの設計が必要
編集社内にAIや編集の担当がいる本数を安定して確保したい
分析・改善数字を読める担当がいる3層KPIで改善を回したい

内製が得になりやすい会社

内製が得になりやすいのは、SNSとマーケが分かる人材がすでに社内にいて、複数年の運用を前提にできる会社です。

採用の難しさという最大のハードルを越えている会社は、内製の利点を生かしやすくなります。社内の空気感を知る担当者は、一次情報を拾う力でも外部より有利です。

内製を選ぶ場合も、企画の壁打ちや数字の分析など、専門性が必要な部分だけを外部に依頼すると、担当者が孤立せず、運用の質を保てます。

外注が得になりやすい会社

外注が得になりやすいのは、社内に適任者がおらず、立ち上げを急ぎたい会社や、運用の型をまだ持っていない会社です。

外注で運用の型を作り、伸びた企画や数字の記録を社内に蓄積すれば、将来の内製化の土台にもなります。

外注先には、伸びた企画の理由や数字の推移を毎月共有してもらい、社内に記録として残しておきましょう。外注しながら社内に知見を蓄積することが、将来の選択肢を広げます。

工程ごとに向き不向きを分ける

外注か内製かを全体で決めるより、工程ごとに社内と外注の向き不向きを分けると、費用と成果の両方を最適化できます。

一次情報の提供やコメントへの返信は社内が向き、企画の設計や編集、分析は外注が向く場合が多いものです。工程ごとに分担すれば、費用を抑えながら質を保てます。

工程ごとの分担は、運用の成果に合わせて見直していくものです。3ヶ月ごとに分担を点検し、社内で担える工程が増えたら、内製の比率を少しずつ上げていきましょう。

外注から内製へ段階的に移行する進め方

外注から内製への移行は、外注で型を作り、記録を社内に蓄積し、知見がたまった工程から順に内製へ切り替えます。

ステップ1:外注で型を作る

最初のステップは、外注の分業チームで運用を立ち上げ、伸びる企画の型と数字の基準を作ることです。

PRESNSでは運用を、助走(1〜3ヶ月)・蓄積(4〜8ヶ月)・成長(9ヶ月〜)の3フェーズで考えています。助走と蓄積の期間に、伸びる型を見つけて固めます。

この期間に、どの企画が伸び、どの導線から問い合わせや応募が生まれたかを記録しておくことが、次のステップの準備になります。外注先には、伸びた理由の言語化まで依頼しましょう。

ステップ2:記録を社内に蓄積する

次のステップでは、企画、伸びた理由、数字の推移を、自社の共有の場所に記録として蓄積していきます。

本庄は、外注先とのやり取りもLINEではなく自社のSlackに寄せ、中身をデータベース化して資産にすると語っています。記録が社内に残っていれば、内製に切り替えるときの引き継ぎがスムーズです。

ステップ3:工程ごとに内製へ切り替える

最後のステップでは、投稿や一次情報の収集など、社内で担いやすい工程から順に内製へ切り替えます。

一度にすべてを内製にすると、運用が止まるリスクが高まります。工程ごとに切り替えれば、外注と内製の比率を状況に合わせて調整できます。

企画の設計と分析など、専門性が求められる工程は、最後まで外部の支援を使う選択肢もあります。

まとめ|SNS運用は「立ち上げは外注、知見がたまったら内製比率を上げる」が得

SNS運用の外注と内製は、立ち上げを外注で始め、知見がたまった工程から内製比率を上げる形が得になりやすい選択です。

比較の要点

比較の要点は、業務の範囲をそろえ、年間の人件費と外注費に、採用・教育・離職のリスクを加えて比べることです。

月給30万円の専任1名で年間約414万円という試算・目安は、外注の総合支援と近い水準です。金額が近いなら、担う人数と止まるリスクで判断しましょう。

最初に取るべき行動

最初に取るべき行動は、自社のSNS運用の業務を工程ごとに書き出し、社内で担える工程と外注すべき工程を分けることです。

工程の分担が決まれば、外注の見積もりも内製の採用計画も具体的になります。迷ったら、立ち上げは外注で型を作るところから始めましょう。

PRESNSでは、外注で始めた企業が将来内製に切り替えることも想定し、企画の型や数字の記録を発注側の資産として残す運用を心がけています。

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執筆:PRESNS編集部 / 監修:本庄隼人(株式会社HAYABUSA 代表取締役)