社長のSNS運用の社内体制|担当者を置くべきか外注すべきか
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社長のSNS運用の社内体制|担当者を置くべきか外注すべきか

社長のSNS運用の社内体制|担当者を置くべきか外注すべきか

「社長のSNSを社内で回すために、専任の担当者を採用すべきか迷っている」「担当者を置いた場合と外注した場合で、年間いくら違うのか比較できていない」「SNSに詳しい人材を募集しても応募が来ず、運用が始められない」——社長のSNS運用は、体制の選び方を誤ると、採用や引き継ぎのたびに更新が止まってしまいます。

結論から言うと、社長のSNS運用の社内体制は、人件費と外注費を年間で比較したうえで、多くの中小企業では社内窓口1名+外注チームの形が最も止まりにくい選択です。専任担当者を置く場合は給与以外の負担や採用の難しさが、完全外注の場合は社内に一次情報が集まらない点が課題になります。両方の弱点を補えるのがハイブリッド型です。

本記事では、選べる3つの体制、専任担当者の人件費の試算、外注費と社内に残る役割、年間コストの比較、ハイブリッド体制の作り方、判断基準、つまずきやすいポイントまで解説します。

社長のSNS運用の社内体制|選べる3つの型

社長のSNS運用の社内体制は、社内専任担当を置く型、完全外注の型、社内窓口と外注を組み合わせる型の3つです。

体制の型企画・制作を担う人社長の関与主なリスク
社内専任型社内で採用した専任担当者企画確認・撮影・承認採用難と離職で運用が止まる
完全外注型運用代行会社のチーム企画確認・撮影・承認社内に知見が残らず丸投げになりやすい
ハイブリッド型社内窓口1名+外注チーム撮影と最終判断に集中窓口担当の役割があいまいだと停滞する

社内専任・完全外注・ハイブリッドの違い

社内専任・完全外注・ハイブリッドの3つの型は、企画と制作を誰が担い、社長と誰が窓口でつながるかで分かれます。

社内専任型は、採用した担当者が企画・撮影・編集・投稿・分析までを社内で回す形です。完全外注型は、運用代行会社が設計から改善までを担い、社長と代行会社が直接やり取りします。

ハイブリッド型は、社内に窓口担当を1名置き、制作と分析は外注チームが担う形です。3つの型の違いは「社内に誰を置くか」であり、費用だけでなく、止まりにくさにも大きく影響します。

社長のSNS運用で発生する業務の量

社長のSNS運用の業務は、撮影や投稿が全体の1〜2割で、残りの8割は目的や導線を決める初期設計と企画が占めます。

本庄がPRESNSの現場で繰り返し伝えているのは、撮影や投稿は全体の1〜2割にすぎず、残り8割は初期設計だという点です。設計さえ決まれば、あとは設計に沿って作るだけになります。

裏を返すと、社内体制を考えるときは「動画を作れる人」だけでは足りません。目的・ターゲット・受け皿を設計できる人をどこに置くかを先に決める必要があります。

業務を書き出すと、少なくとも次のような工程に分かれます。工程ごとに「社内で担うか」「外注するか」を決めていくと、体制の議論が具体的になります。

  • 設計:目的・ターゲット・媒体・受け皿(LINE・資料DL・面談)の導線を決める
  • 企画:社長の一次情報から企画と台本を作り、社長の確認を取る
  • 撮影:社長の予定を確保し、まとめ撮りで複数本を収録する
  • 編集・投稿:テロップ・サムネイル・キャプションを整えて予約投稿する
  • 分析・改善:3層KPIで数字を振り返り、次の企画に反映する

体制を決める前に確認する2つの前提

社長のSNS運用の体制を決める前には、発信の目的と、社長本人が月に確保できる時間の2つを確認します。

目的が採用なのか、商談獲得なのかで、必要な媒体と企画の型が変わります。経営者SNSの目的は採用かリード獲得の2つに集約され、その先にブランディングがあるというのがPRESNSの考え方です。

もう1つは社長の時間です。PRESNSの支援では、社長本人に必要な時間は月2〜4時間(週1回30分〜月1回のまとめ撮りと企画確認のみ)に収まるよう設計しています。社長の時間が確保できないと、どの体制でも運用は止まります。

目的と時間の2つが決まっていないまま体制だけを先に決めると、担当者を採用したのに何を発信するか決まらない、外注したのに撮影日が取れない、という状態になりがちです。体制は目的と時間を実現するための手段として選びましょう。

専任担当者を社内に置く場合|必要なスキルと人件費

社長のSNSを担う専任担当者には、設計・企画・撮影編集・分析の4領域が求められ、人件費は給与以外も含めて考えます。

月給の仮定法定福利費(約15%)月あたり人件費年間人件費(12ヶ月)
25万円約3.75万円約28.75万円約345万円
30万円約4.5万円約34.5万円約414万円
35万円約5.25万円約40.25万円約483万円

専任担当者に求められる4つのスキル

社長のSNSの専任担当者には、目的から逆算する設計力、企画力、撮影編集の実務力、数字の分析力が求められます。

本庄がSNSマーケのPMに求める条件は、数字の理解です。採用か集客かという目的に対して、プロセスの数字と結果、コストの回収率まで分析できる人でなければ、運用は改善されません。

さらに社長と向き合う仕事なので、経営者が話しやすいと感じるコミュニケーション力も欠かせません。4つの領域を1人で満たす人材は、市場にほとんどいないのが実情です。

求人票を書くときは、4つの領域のうち「社内で必ず担ってほしい領域」と「外部の支援で補える領域」を分けておくと、採用の条件を現実的な水準に下げられます。

専任担当者1名の人件費の試算

専任担当者1名の人件費は、月給に加えて社会保険料などの会社負担分を含めた額で、年間の総額を把握します。

下の表は、月給25万円・30万円・35万円と仮定し、会社負担の法定福利費を給与の約15%として計算した試算・目安です。賞与・採用費・教育費・撮影機材費は含めていないため、実際の負担はさらに大きくなります。

月給30万円の担当者を1名置くだけで、年間の人件費は400万円を超える計算になります。人件費は「投稿が止まっている月」にも発生する固定費である点を押さえておきましょう。

SNSに強い人材の採用が難しい理由

SNS運用の経験者の採用が難しい理由は、成果を出せる経験者ほど独立し、マーケまで分かる人材が少ないためです。

本庄自身も、SNSの知見がある経験者の採用は非常に難しく、多くの経験者は独立してしまうと語っています。SNS業界は運用しているだけでマーケと名乗れてしまうため、「動画を作れます」という人は多くても、成果に責任を持てる人は多くありません。

採用に半年かかれば、その半年は運用が始まらない期間になります。専任担当者を置く型を選ぶ場合は、採用期間中の運用をどう回すかもあわせて計画しておく必要があります。

社長のSNS運用の社内体制を決める6ステップ

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運用代行に外注する場合|費用と社内に残る役割

社長のSNSを運用代行に外注する場合、費用は業務範囲で決まり、社内には社長の撮影と承認、窓口の3つの役割が残ります。

運用代行の費用の目安

PRESNSの経営者特化SNS運用支援の費用は、月5〜10本のショート中心なら月額10万〜20万円台が目安です。

長尺YouTube+ショート展開+導線設計を含む総合支援になると、月額30万〜50万円台が目安です。費用は社長の関与時間と媒体数に応じて設計しています。

外注費は契約内容で増減を調整しやすく、採用や教育の期間がない点が社内専任型との大きな違いです。契約したその月から専門チームが動けることは、立ち上げ期には特に大きな価値になります。

外注しても社内に残る3つの役割

運用代行に外注しても、社長本人の撮影出演、企画と公開の最終判断、社内情報を集める窓口の3つは社内に残ります。

撮影は社長本人がカメラの前に立たなければ成立しません。動画運用の成否は発注者側のやる気で決まるというのが本庄の実感で、撮る側がどれだけ頑張っても、出る側にやる気がなければ結果は出にくくなります。

また、社内の出来事や現場の声といった一次情報は、外部の代行会社だけでは拾いきれません。一次情報を集めて代行会社に渡す窓口が社内にいるかどうかで、企画の質が変わります。

外注先任せで失敗するパターン

外注先任せの運用が失敗するのは、納品だけが目的になり、成果を追う役割が社内にも外注先にもいない場合です。

本庄は、外注のディレクターは納品物にお金が出るため納品にしかコミットしにくいと指摘しています。SNS運用代行が乗り換えられる理由も、運用戦略と出口戦略が描けていないことにあると見ています。

外注するなら、投稿本数だけでなく、商談・採用といった事業KPIまで一緒に追ってくれるかを契約前に確認しましょう。

PRESNSが経営者特化の支援で重視しているのは、再生数より、発信を見た人に「この人の会社で働きたい」「この人に相談したい」と思われることです。外注先がその考え方を共有しているかどうかで、同じ費用でも成果は大きく変わります。

人件費と外注費を年間で比較する|試算モデル

社内専任と外注の比較は、月額の比較ではなく、採用・教育・離職まで含めた年間コストと止まるリスクで行います。

比較項目社内専任1名(月給30万円仮定)外注:ショート中心プラン外注:総合支援プラン
月額コスト約34.5万円(試算)月額10万〜20万円台月額30万〜50万円台
年間コスト約414万円+採用・教育費約120万〜350万円台約360万〜710万円台
担う人数1名分業チーム分業チーム
立ち上がりまで採用+教育の期間が必要契約後すぐ契約後すぐ
退職・交代時運用が止まりやすいチーム内で引き継ぐチーム内で引き継ぐ

年間コストの比較表の見方

年間コストの比較表は、社内専任1名の人件費と外注2プランの費用を、12ヶ月の総額で並べた試算・目安です。

専任担当者の人件費は前章の月給30万円の試算を使い、外注費はPRESNSの価格帯の下限と上限付近を例にしています。いずれも試算・目安であり、実際の金額は条件で変わります。

数字だけを見ると、外注の総合支援と専任1名の人件費は近い水準になります。違いは、外注には企画・撮影・編集・分析の分業チームが含まれ、専任1名には含まれない点です。

見落としがちな隠れコスト

社内専任の隠れコストは、採用活動の費用と時間、立ち上がるまでの教育期間、離職時に運用が止まる損失の3つです。

専任担当者が退職すると、引き継ぎが終わるまで投稿が止まり、ノウハウも一緒に失われます。オーガニックのSNSは継続で積み上がるストック型の資産なので、数ヶ月の空白は大きな損失です。

外注の場合も担当者の交代はありますが、チームで運用していれば運用自体は止まりません。比較するときは「止まったときの損失」まで含めて考えましょう。

さらに、社内専任の担当者には撮影機材や編集ソフトの費用、外部セミナーなどの学習費用もかかります。外注であれば、これらは代行会社側の負担として料金に含まれていることが一般的です。比較表の数字は、あくまで人件費だけを並べたものとして読んでください。

社長自身の時間コストも計上する

社長のSNS運用では、社長自身が企画や編集に使う時間も、機会損失というコストとして計上する必要があります。

本庄は、年商1億円の経営者の1日あたりの売上責任は約27万円だと語っています。経営者が追うべきは売上と利益であり、自分で動画を編集・撮影・企画する時間は機会損失になるという考え方です。

社内専任でも外注でも、社長本人の作業時間を月2〜4時間に抑える設計になっているかを確認してください。

【関連記事】社長のSNSは外注か内製か|経営者の時給単価で逆算する損益分岐点と判断表
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ハイブリッド体制の作り方|社内窓口1名+外注チーム

ハイブリッド体制は、社内に窓口担当を1名置き、設計・制作・分析を外注チームに任せて、社長は撮影と判断に集中する形です。

社内窓口担当の役割

社内窓口担当の役割は、社長の予定の確保、社内の一次情報の収集、外注チームとの進行管理の3つに絞ります。

窓口担当は動画を作る人ではありません。撮影日を社長の予定に先に押さえ、社内で起きた出来事や現場の声をメモして外注チームに渡し、企画確認の期限を守るのが主な仕事です。

窓口を1人に集約すると、情報の散乱と確認漏れが減ります。窓口が複数あると、誰が決めたのか分からない状態が生まれやすくなります。

窓口担当の1週間の動きは、月曜に外注チームから届くスケジュールを確認し、週の半ばに企画の確認を社長から取り、撮影日の前日に社長の予定と持ち物を確認する、という程度に収まります。専任でなく兼務で回せるのがハイブリッド型の利点です。

窓口担当に向く人材

社内窓口担当に向くのは、社長と日常的に話せて、社内の情報が集まる立場にいる秘書・広報・経営企画などの人材です。

SNSの専門スキルは外注チームが補えるため、窓口担当に求めるのは社内調整力と継続力です。兼務で十分回るケースが多く、新たに採用する必要はありません。

社長が話すのが苦手な場合は、話せる副社長や専務を発信者に立てる選択肢もあると本庄は語っています。窓口担当は発信者の予定も含めて管理します。

外注チームとの週次の連携の型

外注チームとの連携は、毎週月曜の今週のスケジュール共有と、月内の納品と成果を確認する定例の2つを型にします。

PRESNSでは、クライアントに毎週月曜に「今週のスケジュール」を送っています。月1回の報告より細かい連絡のほうが安心につながり、結果が出る前の不安を減らせるからです。

定例で押さえるのは、月内の納品をどう着地させるかと、SNSの成果にどう手を打つかの2つだけです。議題を絞ると、窓口担当の負担も小さくなります。

自社に合う体制の判断基準|会社の状況別の選び方

社長のSNSの体制は、社内にSNSの知見がある人材がいるか、立ち上げを急ぐか、運用を何年続けるかで選びます。

社内専任が向く会社

社内専任が向くのは、SNSとマーケの両方が分かる人材がすでに社内にいて、複数年の運用を前提にできる会社です。

すでに適任者が社内にいるなら、採用の難しさという最大のハードルを越えています。社内の空気感を誰よりも知る担当者は、一次情報を拾う力でも外部より有利です。

ただし、担当者1人に設計から分析までを背負わせると属人化します。専任型でも、企画の壁打ちや分析は外部の支援を部分的に使うと安定します。

完全外注が向く会社

完全外注が向くのは、社内にSNSの担当者を置く余裕がなく、立ち上げを急ぎたい会社や、社長と代行会社が直接話せる会社です。

社員数が少なく、社長が窓口を兼ねられる会社は、完全外注でも回ります。その場合は、社長の確認時間を週1回などの決まった枠にしておくと、確認待ちで止まりません。

完全外注を選ぶなら、代行会社が事業KPIまで追う体制かどうかを必ず確認しましょう。

社長と代行会社が直接やり取りする場合でも、社内の出来事を共有する時間を月1回でも確保しておくと、企画の材料が不足しません。

ハイブリッドが向く会社

ハイブリッドが向くのは、社長が多忙で窓口を兼ねられず、社内に調整役を担える人材がいる中小企業です。

多くの中小企業にとって現実的なのはハイブリッド型です。SNSの専門人材を採用しなくても始められ、社内には情報と判断が残ります。

まずハイブリッド型で始め、社内に知見がたまってから内製の比率を上げるという段階的な進め方も選べます。

体制づくりでつまずきやすいポイントと対策

社長のSNSの体制づくりでつまずくのは、社長の関与がなくなる、担当者1人に抱え込ませる、成果指標がない場合です。

社長の関与がゼロになる

社長の関与がゼロになると、発信から社長の言葉と温度感が消え、企業広報と同じ見え方になって成果が出にくくなります。

SNS運用代行で成果が出ない原因の1つは、企業公式アカウントのきれいな広報にとどまり、社長個人の言葉や温度感が出ていないことです。

体制を整えても、撮影と企画確認には社長本人が関わる必要があります。関与を減らすことと、ゼロにすることは別物だと考えましょう。

担当者1人に抱え込ませる

担当者1人に抱え込ませると、繁忙期や退職のたびに運用が止まり、ノウハウも担当者と一緒に社外へ出ていきます。

社内専任でも、マニュアルや企画の型、数値の記録を共有の場所に残す運用にしておくと、交代しても再開できます。外注チームとのやり取りも、個人のチャットではなく会社の共有ツールに寄せると資産になります。

人ではなく仕組みで回る体制にしておくことが、長く続けるための条件です。

成果指標を決めずに始める

成果指標を決めずに始めると、投稿本数をこなすことが目的になり、採用や商談につながっているかを判断できません。

PRESNSでは、行動KPI(投稿本数・3秒視聴率35%以上)、中間KPI(保存率3〜5%・プロフィール遷移率1.5〜3%・平均視聴維持率30〜40%)、事業KGI(指名検索・資料DL・面談・採用応募)の3層で設計します。

どの体制を選ぶ場合も、3層のどこを誰が追うかを最初に決めておきましょう。

まとめ|社長のSNS運用は「社内窓口1名+外注チーム」から始めると止まりにくい

社長のSNS運用の社内体制は、多くの中小企業では社内窓口1名と外注チームの組み合わせが最も止まりにくい選択です。

体制選びの要点

体制選びの要点は、人件費と外注費を年間で比較し、採用難と離職で運用が止まるリスクまで含めて判断することです。

社内専任は知見が社内に残る一方で、採用と離職のリスクを抱えます。完全外注はすぐ始められる一方で、社内に窓口がないと一次情報が不足します。

どの型でも、社長本人の関与を月2〜4時間に絞りつつゼロにしないことが共通の条件です。

最初の一歩

最初の一歩は、発信の目的と社長の月の確保時間を決め、社内で窓口を担える人を1人選ぶことです。

目的と時間と窓口が決まれば、外注先との打ち合わせも具体的になります。体制に迷ったら、まずは現状の業務と社内の人材を書き出し、どこを外に任せるかを整理するところから始めましょう。

PRESNSでは、初回の打ち合わせで目的と社長の関与時間を確認し、社内に窓口を置くか、社長と直接やり取りするかを決めてから運用を設計しています。体制を先に決めておくと、撮影日が決まらない、確認が戻ってこないといった停滞を防げます。

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執筆:PRESNS編集部 / 監修:本庄隼人(株式会社HAYABUSA 代表取締役)